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にほんしゅのせかい 言いたい放題


by sasatatsu

S&G 「America」を聞き直した

1971年にこの歌は我が国に紹介された。サイモンとガーファンクルが演奏する「アメリカ」である。19733月米軍が介入していたベトナム戦争で事実上敗北撤退。19754月ハノイ陥落南北ベトナムが統一。このニュウスの時僕は21で大学のサークルの部屋で聞いた。

近くに居た民青(すでに死語)の幹部が言う西欧植民地時代の真の終焉という世界史的出来事と言う解説に感動した記憶がある。東南アジアの弱小国がアメリカ合州国と戦争をして勝ったのだ。西側の親分に勝っただけでなく東西関係で言えばベトナム戦争中、味方であるはずのソ連や大陸支那(しなで変換しないぞ!)から足の引っ張りもあった。共産圏の崩壊の萌芽がすでにここで観られる(現在から観ての事だ)。

歴然として存在した民主勢力と自称する左翼の崩壊の始まりでもあった。既存の価値観を「疑え」と言う実に学問として本質を突く時代の幕開けに居た。これに気が付かず漫然と人生を過ごし、Sonyの猿(ハンセー)だ。既に時は遅い。棺桶が目の前に。『墓参り下見ですかと尋ねられ。』

来し方行く末を想う。と言うが僕の「いくすえ」は棺桶だ。来し方の総括の時期である。

「アメリカ」を改めて聞き、歌詞を読んで1971年頃のアメリカはベトナム戦の泥沼にあって、意外にも未来への希望を失って居なかった、と気が付いた。片や我が国はバブルに踊り続く失われた30年となる。

現在から観て合州国の行く末は「混沌」であろう。民主主義自由主義という共通の価値観が崩壊し、ダイバーシティと言う流行言葉が象徴する様に何でもありの時代が来ればまだ良い。この国で「参政党」がいきなり起こった様に、SNS環境でB層が事実上の多数を獲得し新しいタイプの独裁国家が出来そうだ。

と考えつつ1971年へ合州国の来し方を観るに、地味に未来への希望があった。

いきなり秋が来た。その影響だろう、欝々と我が身を振り返ってしまった。


by sasatatsu | 2025-10-11 17:36 | その他 | Comments(0)